事業計画書(平成26年度)
1. 事業の概要
(1)事業名
再生可能エネルギー・スマートグリッド分野技術者育成事業
(2)メニュー・分野
- メニュー:
- 専修学校における「専門人材養成のためのカリキュラム」の開発・実証
- 分野名:
- 「その他」再生可能エネルギー(スマートグリッド)
(3)事業実施期間
契約日~平成27年3月10日
(4)事業の概要
【1】目的と趣旨
工業分野の専門学校として、これからの成長分野である太陽光や風力発電等の再生可能エネルギー、新たな社会インフラとして推進が見込まれるスマートグリッド分野についての関連する知識や技術を習得できる中長期的な人材の育成教育プログラムの開発・開設を産官と連携し開発・実証する。
①人材ニーズにあった必要な知識・技術を検討し具体的な教育プログラム・教育モデル(案)を開発する。
②上記プログラムを本校既存学科に反映させ、実証を行い推進協議会で評価し、必要に応じて改善する。
③改善したカリキュラムの実証を繰り返し人材ニーズにあった新しい教育プログラムを完成させる。
④完成した教育プログラムを全国に普及する。
上記①②③は平成23・24・25年度の事業でほぼ完成されたため、平成26年度以降は④の成果の普及に注力していく。
【2】分野と内容
①再生可能エネルギー対応の電気施工技術者育成プログラムの開発<継続>
1)履修科目「再生可能エネルギー」実証授業<継続>「スマートハウス施工実習」<新規>
2)専門学校の学科「エネルギー工学科」カリキュラム・シラバスの修正<継続>
3)指導者、児童生徒向け「再生可能エネルギー」公開講座の実施と教材開発<継続>
4)「太陽光発電システム施工技術者」育成プログラムの教材の修正<継続>
⇒カリキュラム等の基礎は確立されており、今年度は学外向け情報発信や教育プログラム普及に注力する
②電気自動車(EV)に対応した自動車整備士育成プログラムの開発<継続>
1)本校新設学科 「電気自動車工学科」カリキュラム・シラバスの作成<継続>
2)実習授業を充実させるための制御工学とメカトロニクスの教材研究<継続>
3)新技術の指導ができる教員のスキルアップ、指導者の育成<継続>
③スマートグリッドに対応するIT技術者育成プログラムの開発<継続>
1)スマートグリッドに関する調査研究
2)教育内容について再度検討し、シラバスの修正と教材の選定を行う
3)概論と実習の試行授業の実施
【3】これまでの成果
①平成23年度
1)再生可能エネルギー分野技術者育成プログラム案の開発と評価
2)太陽光発電と風力発電の試行授業の実施と評価
3)六ヶ所村二又風力発電所、風力発電トレーニングセンターの視察
4)産学官連携の関係作り 福島県産業創出課、福島大学、日本大学工学部、三菱電機、京セラ他
②平成24年度
1)教育プログラム開発
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:履修科目、学科、社会人向け
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム
- スマートグリッドIT分野の教育プログラム
2)実証授業
- 太陽光発電システム施工
3)試行授業
- 電気自動車(EV)技術
- IT 組込マイコンソフトの開発実習
4)視察
- 再生可能エネルギーとスマートグリッドの国内最新事情の調査
けいはんなエコシティ、とよたエコフルタウン、三重大学スマートキャンパス他
5)調査
再生可能エネルギー分野の人材ニーズを県内企業にアンケート調査を実施
②平成25年度
1)教育プログラム開発
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:履修科目、学科、社会人向け
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム:カリキュラム、シラバス
- スマートグリッドIT分野の教育プログラム:シラバス
2)実証授業
- 太陽光発電システム施工
3)試行授業
- 電気自動車(EV)技術
- IT 組込マイコンソフトの開発実習
4)視察
- 再生可能エネルギーとスマートグリッドの国内最新事情の調査
北九州スマートコミュニティ創造事業、北九州次世代エネルギーパーク
5)調査
再生可能エネルギー分野の人材ニーズを県内企業にアンケート調査を実施
6)教材開発
テキスト「太陽光発電システム施工」A4 108ページ
【4】福島県内の状況
●福島県の復興ビジョン(H23.8)の主要施策において再生可能エネルギーは重要な位置づけとされているが、復興は進んでいない。原発事故に起因する諸問題(人口減少、農林水産物・県産品、風評被害、避難区域、除染、中間貯蔵施設、県民健康調査…)があまりにも多く、復興の妨げになっているからである。
●政府の「東日本大震災からの復興基本方針」を受け、産総研の再生可能エネルギー研究開発拠点が平成26年4月に郡山市に開所した。ここでは次世代太陽電池の基礎研究などが行われる。
●県内のメガソーラー計画:
①南相馬市10万kw(東芝)平成26年稼働
②原町太陽光発電所(東北電力)1000kw 平成27年稼働
③泉崎村(森トラスト)1万kw平成25年稼働
④矢吹町(レンゴー)1535kw稼働中
●県内の風力発電
①国内最大級のウインドファーム郡山市布引高原風力発電所は6万6千kwの出力
②いわき沖で世界最大規模の浮体式洋上風力発電実証研究事業、平成25年9月に試験運転開始
【5】県内の再生可能エネルギー関連人材のニーズ
①H25の本事業において、県内企業に「再生可能エネルギー・スマートグリッド分野人材アンケート」を実施した。
要約すると、「太陽光発電システム施工の技術と第二種電気工事士の資格を持った電気設備工事士」が最も必要であるとの結果になった。さらに、保守管理のスキルも含めて数年後には確実に雇用が広がっていくとの見方を持つ企業が多い。
②県内で立ち上がっている再生可能エネルギー関連事業における人材
- 具体的な採用計画など雇用や人材育成に関する情報は全く明示されていない。(計画段階)
③福島大学では「再生可能エネルギー事業プランナー」育成事業を開始
- 「再エネ技塾」と称し公開授業を実施しているが、本校のような施工管理等の現場の内容ではない。
【6】本校の再生可能エネルギーへの取組
①FSGスマートキャンパス:屋上に太陽光発電システム、エネルギーマネジメントシステムの設置(平成25年3月稼働)
②FSG安積発電所:太陽光発電システムを建設し売電事業に着手(平成25年7月稼働)
③一般社団法人福島新エネルギー総合研究所を設立、産学官の連携を推進
④地球温暖化防止のための「福島議定書」事業(福島県) 最優秀賞2年連続受賞 (平成26年2月)
◆以上のことから、いちはやくこの分野での人材育成の課題に取り組んでいき、県内出身者が県内にとどまり復興への道筋を作っていくことが本校の使命であると考える。
2. 文部科学省との連絡担当者
法人名 | 学校法人 新潟総合学院 |
---|---|
代表者職氏名 | 理事長 池田 祥護 |
学校名 | 専門学校 国際情報工科大学校 |
所在地 | 〒963-8811 福島県郡山市方八町二丁目4-15 |
職名 | 副校長 |
---|---|
氏名 | 村上 史成 |
電話番号 | 024-956-0030 |
E-mail | murakami.fuminari@nsg.gr.jp |
職名 | 教務部長 |
---|---|
氏名 | 和田 秀勝 |
電話番号 | 024-956-0030 |
FAX番号 | 024-956-0013 |
E-mail | wada.hidekatsu@nsg.gr.jp |
3. 事業内容の説明
(1)事業の目的
東日本大震災および福島第一原発事故により、国のエネルギー政策の見直しやそれに伴う再生可能エネルギーへの期待と推進の機運が高まり、国や被災県の復興施策においてもその必要性が明確にうたわれている。
具体的には、
①国の「東日本大震災からの復興の基本方針(H23.7.29)」において、復興を支える人材育成の項目でエネルギー等、成長分野における職業訓練の実施や、復興を牽引する人材育成のための先進的な教育の実施が盛り込まれている。また再生可能エネルギーの利用促進・導入の項目では、太陽光や風力発電設置の実証研究やスマートコミュニティの地域導入促進などが地域再生の要素となっている。
②福島県の復興ビジョン(H23.8)においても、基本理念および復興に向けた主要施策(ふくしまの未来を見据えた対応)の中で、再生可能エネルギーの飛躍的推進・普及、関連産業の雇用創出が掲げられ、分科会での検討が行われている。
以上により、本校が工業分野をもつ被災県の専門学校として、これまでの既存の人材育成に加えて、これからの福島をはじめとした被災地の復興・復旧、街づくりに必要な分野の人材育成に携わることは地域の教育機関としての使命であり、地域貢献であると考える。本校では屋上に太陽光発電システムを設けるスマートキャンパス化が平成25年3月に完成し、これに加えてFSG安積発電所が同年7月に完成した。これらの設備においては電力管理を学ぶことができ、より実践的な電気施工技術者育成が可能となる。
これまでに本分野に精通する学識経験者、地元自治体、企業と連携し、即戦力の人材育成に必要な新プログラムの開発を行ってきており、すでに本校既存学科のカリキュラムに反映させている。さらに、平成25年度の本事業に置いてテキストとなる教材も制作されたことから、平成26年度においてはこれらの成果の普及を事業の主眼として、他の大学や専門学校と連携をし、また地域との連携を一層強化して実績を上げていきたい。
(2)前年度までの取組概要、成果と本年度との継続性
(平成23年度事業)
・取組概要
太陽光発電と風力発電に焦点を当て、再生可能エネルギーに対応した技術者育成のための教育プログラムの開発に取り組んだ。推進協議会で検討し作成されたカリキュラムを本校の電気電子工学科の学生を対象に試行授業として実施し、検証・評価後に中長期教育プログラムを作成、カリキュラムとシラバスを報告書にまとめた。
・事業成果
1)再生可能エネルギー分野技術者育成プログラム案の開発と評価
2)太陽光発電と風力発電の試行授業の実施と評価
3)六ヶ所村二又風力発電所、風力発電トレーニングセンターの視察
4)産学官連携の関係作り 福島県産業創出課、福島大学、日本大学工学部、三菱電機、京セラ他
・本年度事業との継続性(成果の活用含む)
平成23年度の成果である再生可能エネルギー教育プログラムは、続く平成24・25年度でも推進協議会で継続して審議された。
(平成24年度事業)
・取組概要
「再生可能エネルギー・スマートグリッド」に対応した技術者を育成する教育プログラムを開発する
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:太陽光発電システム施工技術
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム:電気自動車に対応した自動車整備士
- スマートグリッド(IT)分野の教育プログラム:通信制御系プログラミング技術
・事業成果
1)教育プログラム開発
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:履修科目、学科、社会人向け
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム
- スマートグリッドIT 分野の教育プログラム
2)実証授業
- 太陽光発電システム施工
3)試行授業
- IT 組込マイコンソフトの開発実習
4)視察
- 再生可能エネルギーとスマートグリッドの国内最新事情の調査
けいはんなエコシティ、とよたエコフルタウン、三重大学スマートキャンパス他
5)調査
再生可能エネルギー分野の人材ニーズを県内企業にアンケート調査を実施
・本年度事業との継続性(成果の活用含む)
1.再生可能エネルギー分野
継続して推進協議会において教育プログラムの細かい修正を加え完成度を高めていく。
「太陽光発電システム施工技術者育成プログラム」として普及を促進していく指導者の育成、公開講座、教材開発
2.電気自動車(EV)分野
継続して教育プログラムの開発を行う
電気自動車工学科のカリキュラム・シラバス
制御工学とメカトロニクスの教材研究
3.スマートグリッド分野
スマートグリッドに関する調査研究
教育内容について再度検討し、シラバスの修正と教材の選定を行う
試行授業の実施
(平成25年度事業)
・取組概要
「再生可能エネルギー・スマートグリッド」に対応した技術者を育成する教育プログラムを開発する
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:太陽光発電システム施工技術
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム:電気自動車に対応した自動車整備士
- スマートグリッド(IT)分野の教育プログラム:通信制御系プログラミング技術
・事業成果
1)教育プログラム開発
- 再生可能エネルギー分野の教育プログラム:履修科目、学科、社会人向け
- 電気自動車(EV)分野の教育プログラム
- スマートグリッドIT 分野の教育プログラム
2)実証授業
- 太陽光発電システム施工
3)試行授業
- IT 組込マイコンソフトの開発実習
4)視察
- 再生可能エネルギーとスマートグリッドの国内最新事情の調査
北九州スマートコミュニティ創造事業、北九州次世代エネルギーパーク
5)調査
再生可能エネルギー分野の人材ニーズを県内企業にアンケート調査を実施
6)教材開発
テキスト「太陽光発電システム施工」A4 108ページ
・本年度事業との継続性(成果の活用含む)
1.再生可能エネルギー分野
これまでの成果である教育プログラムの細かい修正を加え完成度を高めていく。
「太陽光発電システム施工技術者育成プログラム」として普及を促進していく指導者の育成、公開講座、教材開発
2.電気自動車(EV)分野
平成25年度より継続して教育プログラムの開発を行う
電気自動車工学科のカリキュラム・シラバス
制御工学とメカトロニクスの教材研究
3.スマートグリッド分野
スマートグリッドに関する調査研究
教育内容について再度検討し、シラバスの修正と教材の選定を行う
試行授業の実施
(3)教育プログラム・教材の開発内容等
太陽光や風力発電等の再生可能エネルギー分野は、教材を活用しながら内容の検証を行うと同時に、教育プログラムの普及を図っていくのが今年度の目標である。環境問題の解決に不可欠な電気自動車(EV)分野では実証授業が核となり、H25年度の事業を引き継いで課題の解決に向かっていく。新たな社会インフラとして推進が見込まれるスマートグリッド分野については、人材の育成・教育プログラムの開発のためには技術面や環境政策等に多くの課題があり、調査研究の継続が軸となる。
①再生可能エネルギー対応の電気施工技術者育成プログラム【継続して実証】
- 中期:「再生可能エネルギー」「スマートハウス施工実習<新規>」履修科目
- 長期:「エネルギー工学科」(2年制課程)
◆「太陽光発電システム施工技術者育成」のためのテキスト教材の修正とコンテンツのe-Leaning 対応
◆「やさしい再生可能エネルギーのしくみ」(仮称)小中高生と指導者向けの教育プログラムとテキスト教材の制作
②電気自動車(EV)に対応した自動車整備士育成プログラム【継続して実証】
- 新設学科である電気自動車工学科(3年制課程の3年時)のカリキュラム・シラバス等の教育プログラム策定
- 教育プログラムの開発・実証を継続する—推進協議会で再検討し実証講座に反映させプログラムの改訂を行う
- 教材を改善、修正して利用する
③スマートグリッドに対応するIT 技術者育成プログラム【継続して実証】
- 情報システム系学科を対象にしたスマートグリッドに関する概論と実習の履修科目の構築
(4)地域の人材ニーズの状況、事業の必要性等
福島県の復興ビジョンの基本理念および主要施策において、再生可能エネルギーの飛躍的推進による新たな社会づくりとして同エネルギーの家庭・企業・団体への普及やスマートグリッド等の地域モデルの構築の推進が重要な位置づけとされている。従って、再生可能エネルギー・スマートグリット分野の知識を持ったインフラ整備に従事する施工技術者の人材ニーズ・必要性は高まると推測する。
(1)人材アンケート調査結果
平成24年度に引き続き平成25年度も本事業において、県内企業に「再生可能エネルギー・スマートグリッド分野人材アンケート」を実施した。
主な結果は次の通り。
Q 現在の貴社は再生可能エネルギー関連の業務との関わりはありますか?
A 全くない企業は11%。少し関連しているという企業が44%と最も多いが、多くある(16%)、半分位(9%)、ほとんど(18%)を合わせると87%とかなり高い。
Q 将来、積極的に取り組んでいく再生可能エネルギー分野は?(複数回答可)
A 太陽光発電(67%)と、省エネ・エコ・環境(58%)が突出して多く、以下、風力発電(37%)、バイオマス発電(22%)、中小規模水力発電(19%)となっている。
Q 将来、同分野における必要な技術者は?
A 電気設備工事(32%)、が最多でセールスエンジニア、品質管理が続いた。
設問は38問あり、要約すると、「太陽光発電システム施工の技術と第二種電気工事士の資格を持った電気設備工事士」が最も必要であるとの結果になった。
H25年度は今後の人材の持つスキルのニーズは施工後の維持・管理・メンテナンスの知識と経験が求められてくるとみられるため、発電システムの保守・運用の教育プログラムの内容を付け加えた。
(2)産学官連携
県内ではいくつもの再生可能エネルギー関連の事業が立ち上がっているが、これらの事業はまだ準備の段階にあることから、産業を誘致し雇用の拡大を謳っているもののまだ雇用や採用人数の具体的な計画の明示までは至っていない。そこで、いちはやくこの分野の人材育成の課題に取り組む必要がある。前述のアンケートでも数年後には確実に雇用が広がっていくとみられるという結果が出ている。再生可能エネルギー関連産業が県内で立ち上がることで、県内出身者が福島にとどまり、そして県外から人が集まってくるという復興の道筋ができてくる。県が標榜する「再生可能エネルギーのさきがきの地」の実現を目指していくために、産官学の連携をした人材育成を行っていく計画の具体的な動きが平成25 年度より見られてきた。
◆連携・協力する組織(予定)
○産総研 福島再生可能エネルギー研究所(郡山市)
○福島県 商工労働部 再生可能エネルギー産業推進課
○福島大学
- うつくしま未来支援センター環境エネルギー計画部門
- 地域イノベーション戦略支援プログラム事務局
平成26年6月7日(土)より本校学科教室を使用し合計20回の再生可能エネルギー講座を福島県産業創出課及び福島大学と協力し開講する運びとなった。この講座を受講する大学院生、一般の方たちにも復興人材成果物である太陽光発電施工テキストを使用し広く本校の取組を普及して行く。
本校は電気・IT・自動車・建築分野を持つ専門学校であり、これまでの既存ノウハウを活かしながら、これらの分野の人材育成に取り組むことで地域に貢献し、地域の教育機関としての使命を果たしたい。
(3)再生可能エネルギー幼少期教育の重要性
被災地福島県では復興ビジョンに盛り込まれている「再生可能エネルギー飛躍的推進による新たな社会づくり」に向けた取組をしているが若年層を中心に理解が進まずにいる現状が有る。そこで県が取り組んでいる事業福島夢キッズサポート「スクール電力プロジェクト」を実施している。教育現場からのニーズも高く出前授業方式で電気技術者の裾野を広げる活動に取り組んでいるが再生可能エネルギー講座等を実施できる講師及び教材等が不足気味であり、本校にも講座対応依頼が有る。被災地ニーズとしての助成で本校の取り組んできた電気技術者育成事業を幼少期の教育現場にて発揮させるために移動式のスマートハウスである「スマートトレーラーハウス」を立案。被災地の教育現場に合わせた形での再生可能エネルギー教育を県内外施設に見学に行かなくてもスマートハウスの仕組みが一目でわかる教材を作り上げ、将来必要とされる電気技術者人材確保に向けた取組をして行く。
(5)実証講座等の内容
①再生可能エネルギー対応の電気施工技術者育成プログラム
●FSG 安積町発電所(太陽光)、一般社団法人福島新エネルギー総合研究所と連携
●今年度新規に「スマートハウス施工実習」の実証授業を実施
【1】中期プログラム:
①履修科目「再生可能エネルギー」の授業を実証
再生可能エネルギーに対応した電気施工技術者育成プログラムである。
○対象学科:エネルギー工学科3年 本校既存学科の教育課程に反映する
○コース設定:太陽光発電と風力発電を履修する
○時期:後期履修科目
○時間(50分授業): 1年:週3時間×15週 計45時間 2年:週3時間×7週 計21時間
②履修科目「スマートハウス施工実習」の授業を実証<新規>
再生可能エネルギーに対応した建築士・電気施工技術者育成プログラムである。
○対象学科:建築CAD設計科、エネルギー工学科、電気電子工学科 本校既存学科の教育課程に反映する
○時期:後期履修科目
○時間(50分授業): 週6または9時間×15週 計120時間
◎移動可能なエネルギー実習設備であるトレーラーハウスを制作し、小中学校等へのエネルギー教育の出張授業に対応する。
【2】長期プログラム:専門学校の学科「エネルギー工学科」の学科を実証
再生可能エネルギーに対応した電気施工技術者育成プログラムである。
○学科:エネルギー工学科 1年課程・2年課程のカリキュラム・シラバスの実証授業を行う
【3】短期プログラム:再生可能エネルギー公開講座(指導者向け、児童・生徒向け)
○FSG安積発電所、FSGスマートキャンパスの見学受け入れ
○小中高生向けにわかりやすい内容の「再生可能エネルギー」テキスト教材の制作
【4】短期プログラム:「太陽光発電システム施工」
- 成果の普及のために行う短期間の実習を含む講座(平成24年度に作成)
- 再生可能エネルギーに対応した電気施工技術者育成プログラムで、出張授業や研修の位置づけで
- 教育機関や自治体、企業と連携してプログラムの普及を図る
②電気自動車(EV)に対応した自動車整備士育成プログラム
●H25年度までに本事業で策定されたプログラムの試行授業を実施
●研究開発プラットフォームとして1/10サイズのEV、車輪型ロボット、モータ制御、バッテリ制御の教材を使用して制御工学やメカトロニクスを学ぶ
○対象学科:本校1級自動車工学科(13名・4年課程)で実施
○学科:電気自動車、電池・充電設備、モータ等の概論
○実習:EV整備、EV車両製作
○時間(50分授業):12時間(2日間)
- 新設学科 電気自動車工学科(3年制課程の3年時)のカリキュラム・シラバス等の教育プログラム策定
- 学科、実習の内容や教材、備品、設備等の検討
③スマートグリッドに対応するIT 技術者育成プログラム
●H25年度までに本事業で策定されたプログラムの試行授業を実施
○対象学科:本校情報システム系学科
○学科:スマートグリッド概論
○実習:スマートグリッド実習
○時間(50分授業):12 時間(2日間)
- 情報システム系学科の履修科目の設定
- 教育内容について検討しシラバスの修正、教材の選定
(6)成果の普及・平成27年度以降の事業展開の予定(自校・他校・企業・団体・地域との関係)
(事業成果物)※本事業により作成等される成果物について、個別に列記すること
①再生可能エネルギー対応の電気施工技術者育成プログラム
②電気自動車(EV)に対応した自動車整備士育成プログラム
③スマートグリッドに対応するIT 技術者育成プログラム
④再生可能エネルギー・スマートグリッド分野の人材アンケート調査報告
⑤テキスト「太陽光発電システム施工」 電子書籍・e-Leaning・Web サイト 教材
⑥発電設備を実装したトレーラーハウスの施工
(成果の活用等)※上記成果物の活用方法等について、個別に列記すること
①②③④⑤
これまでに作成された教育プログラムは報告会を推進協議会のみではなく、Web サイトを常設し一般に公開する等の方法をとる。さらに他校にもこの教育プログラムを導入しやすくなるように合同の推進協議会または成果発表会の開催を新たに企画し発表と意見交換の場を設ける。平成25年度に作成された「太陽光発電システム施工技術者」テキストの頒布をし、同時に本校のプログラム導入のコンサルタントも行っていく。ますグループ校に報告提案をする機会をつくり、ネットワークを駆使して全国の専門学校への普及を目指す。
この目標を実現するためにはこれまで築いてきた産学官連携をさらに強め、広げていかなければならない。また、福島県内の新聞テレビなどへのパブリシティ活動を行い成果を広報していく。実証授業や公開講座等の見学の受け入れを積極的に行い、全国に向けて活動のようすなどの情報を発信していく。具体的には以下の通り。
(1)復興専門人材育成事業ネットワークの構築
●展示・発表・プレゼンのイベントを開催する
- 出展対象:復興専門人材育成事業を受託した被災3県の専門学校等
- 会場は各事業ごとにスペースを設け、展示・資料配布・プレゼンをすることができる。
- 事業成果物のアピールの機会とコミュニケーションの場を同時にとる
- 一同に会することで出展社はそれぞれの成果を他の専門学校に導入してもらう機会を効率よく得られる
●合同の推進協議会
- 同様の取り組みをしている専門学校と交流と提携の場を創出する
●産総研との提携
- 講座・研修、見学対応、人材交流等を行っていく
- 電気技術者育成に関する本校の取組内容、成果物の普及を産総研及び福島大学と協力し福島の地で実施する
(2)成果のデジタル化
●Web サイト運営—リアルタイムに事業の成果を報告、委員との意見交換、一般公開
●コンテンツ—「太陽光発電システム施工」テキストの電子書籍化 (e-Leaninng、各種デバイス対応)
(3)展示会への出展
⑥
●REIF ふくしま再生可能エネルギー産業フェアでの展示
- 12月にビッグパレットふくしまで行われる
- 発電設備と住宅設備を実装したトレーラーハウスを展示
- 施工は試行授業で行う
4. 事業のスケジュール
5. 事業実施体制
1 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | テクニカルスタッフ 鈴木 智史 | 評価 | 福島県 |
2 | 福島大学共生システム理工学類 | 教授 佐藤 理夫 | 委員長・評価 | 福島県 |
3 | うつくしまふくしま未来支援センター | 特任研究員 大平 佳男 | 評価 | 福島県 |
4 | 福島県商工労働部 再生可能エネルギー | 産業推進監(兼)次長 吉田 孝 | 評価 | 福島県 |
5 | 有坂中央学園 中央工科デザイン専門学校 | 副校長 笠原 文男 | 評価 | 群馬県 |
6 | ウインドコネクト株式会社 | 代表取締役 斉藤 純夫 | 評価 | 神奈川県 |
7 | テクノアカデミー郡山 | 副教務主任 渡邉 真義 | 評価 | 福島県 |
8 | 情報ネットワーク・リベラ | エディター 阿部 恒雄 | 成果物普及広報 | 福島県 |
9 | 株式会社ストロベリーフィールド | 代表取締役 長井 延裕 | 評価 | 東京都 |
10 | 国際総合学園 自動車研究開発室 | 室長 三浦 一郎 | 評価 | 新潟県 |
11 | 新潟工科専門学校 | 副校長 仁多見 透 | 評価 | 新潟県 |
12 | 専門学校国際情報工科大学校 | 学校長 水野 和哉 | 総括 | 福島県 |
13 | 専門学校国際情報工科大学校 | 副校長 村上 史成 | 運営責任者 | 福島県 |
14 | 専門学校国際情報工科大学校 | 教務部長 和田 秀勝 | 運営担当者 | 福島県 |
15 | 専門学校国際情報工科大学校 | 工学学科長 近内 広樹 | 開発・実証 | 福島県 |
16 | 専門学校国際情報工科大学校 | 電気分野教員 佐藤 慶多 | 開発・実証 | 福島県 |
17 | 専門学校国際情報工科大学校 | エネルギー分野教員 佐藤 伸一 | 開発・実証 | 福島県 |
18 | 学校法人新潟総合学院 | 常務理事 双石 茂 | 評価・アドバイス福 | 福島県 |
19 | 学校法人新潟総合学院 | 事業企画部 次長 小野 正 | 評価・アドバイス福 | 福島県 |
20 | 一般社団法人 福島新エネルギー総合研究所 | 理事長 内田 章 | 評価・普及アドバイス | 福島県 |
21 | イメージスタジオ | 代表 村山 隆 | 企画・調査・記録・報告 | 福島県 |
(2)分科会の構成
組織名 | 代表者 | 役割等 | 都道府県 | |
---|---|---|---|---|
1 | 専門学校国際情報工科大学校 | 学校長 水野 和哉 | 総括 | 福島県 |
2 | 専門学校国際情報工科大学校 | 副校長 村上 史成 | 運営責任者 | 福島県 |
3 | 専門学校国際情報工科大学校 | 教務部長 和田 秀勝 | 運営担当者 | 福島県 |
4 | 専門学校国際情報工科大学校 | 工学学科長 近内 広樹 | プログラム開発(EV・再エネ) | 福島県 |
5 | 専門学校国際情報工科大学校 | 電気分野教員 佐藤 慶多 | プログラム開発(EV・再エネ) | 福島県 |
6 | 専門学校国際情報工科大学校 | エネルギー分野教員 佐藤 伸一 | プログラム開発(EV・再エネ) | 福島県 |
7 | 学校法人新潟総合学院 | 常務理事 双石 茂 | アドバイザー | 福島県 |
8 | 学校法人新潟総合学院 | 事業企画部 次長 小野 正 | 評価・アドバイス | 福島県 |
9 | 一般社団法人 福島新エネルギー総合研究所 | 理事長 内田 章 | 成果物普及主幹 | 福島県 |
10 | イメージスタジオ | 代表 村山 隆 | 企画・調査・記録・報告 | 福島県 |
(3)事業実施協力専修学校・企業・団体等
組織名 | 代表者 | 役割等 | 都道府県 | |
---|---|---|---|---|
1 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | テクニカルスタッフ 鈴木 智史 | 評価 | 福島県 |
2 | 福島大学共生システム理工学類 | 教授 佐藤 理夫 | 委員長 | 福島県 |
3 | 日本大学工学部機械工学科 | 教授 西本 哲也 | 実証講座協力 | 福島県 |
4 | うつくしまふくしま未来支援センター | 主任研究員 大平 佳男 | 評価・普及協力 | 福島県 |
5 | 福島県商工労働部 再生可能エネルギー | 産業推進監(兼)次長 吉田 孝 | 評価・普及協力 | 福島県 |
6 | テクノアカデミー郡山 | 副教務主任 渡邉 真義 | 評価 | 福島県 |
7 | 情報ネットワーク・リベラ | エディター 阿部 恒雄 | 広報 | 福島県 |
8 | 株式会社エービーシステム | マネージャー 羽田 篤史 | 開発 | 福島県 |
9 | 株式会社えこでん | 代表取締役 久我 和也 | 開発 | 福島県 |
10 | 株式会社ストロベリーフィールド | 代表取締役 長井 延裕 | 評価 | 東京都 |
11 | 一般社団法人 全国専門学校経営研究会 | 会長 浦山 哲郎 | 実施協力 | 鹿児島県 |
12 | 学校法人九州総合学院 九州工科自動車専門学校 | 事業推進部 上妻 史彦 | 実証講座協力 | 熊本県 |
13 | 国際総合学園 自動車研究開発室 | 室長 三浦 一郎 | 実証講座協力 | 新潟県 |
14 | 新潟工科専門学校 | 副校長 仁多見 透 | 実証講座協力 | 新潟県 |
15 | 専門学校国際情報工科大学校 | 学校長 水野 和哉 | 総括 | 福島県 |
16 | 学校法人新潟総合学院 | 常務理事 双石 茂 | 評価 | 福島県 |
17 | 一般社団法人 福島新エネルギー総合研究所 | 理事長 内田 章 | 成果物普及協力 | 福島県 |
18 | イメージスタジオ | 代表 村山 隆 | 企画・調査・記録・報告 | 福島県 |